宇都宮市創造都市研究センターは、10月30日~31日に宇都宮市まちづくり交流センター「イエローフィッシュ」にて「創造的キャリア形成プログラム まちなか大学」を開催しました。
まちなか大学は、宇都宮市内の特色ある大学の専門知識を創造的にまちづくり活動を進める担い手や関心のある層へ広く提供し、多角的視野と実践力を高める機会です。年齢や役職に関係なく、まちづくりの実践者同士にとって多様な学びの場や繋がりの機会となり、宇都宮市の社会環境に貢献していくことを目的としています。
1日目の10月30日には、宇都宮共和大学専任講師の西山弘泰氏より、「都市に埋め込まれた身近な歴史を掘り起こし発信する~「シティクエストin宇都宮」の実践例から~」、帝京大学宇都宮キャンパス講師の林田朋幸氏より、「地域社会をより知るための調査手法」と題して講演がありました。
2日目の10月31日には、作新学院大学教授の笠原彰 氏より、「心身の健康を高めるメンタルスキルズトレーニング」、文星芸術大学助教の繁村周 氏より、「地域文化創生アニメーション」と題して講演がありました。
1日目の西山氏の講演では、宇都宮市中心市街地で昨年開催した「シティクエスト in 宇都宮」という西山ゼミで企画・催行したイベントの紹介がありました。宇都宮市の中心市街地にはさまざまな歴史・文化資源がみられるものの、若者に対してわかりやすく、また興味を持ってもらえるような提示方法になっていないことが課題とされました。そのため、中心市街地をめぐりながら、設定された場所ごとにあるQRコードを読み取ってクイズに回答し、正解動画を見ながら楽しく学ぶという方法をあみだし、実践した様子が紹介されました。
また、同じく1日目の林田氏の講演では、農村社会学をご専門とする林田氏が日頃研究上で実践されている地域での聞き取り(インタビュー)調査の方法や、調査時における地域住民との関係構築の方法、地域の情報を収集するための具体的なウェブサイトなどをご紹介いただきました。林田氏からの質問に参加者が答える対話形式で講演が進められました。研究者が地域の現場で、どのような情報をどうやって入手しているか知るとともに、調査対象者との関係構築など、ビジネスや日常生活にも共通する話がありました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
<写真>1枚目:西山氏の講演 2枚目:林田氏の講演 3枚目:会場の様子